ジェームスディーン

ものすごく豪華でこってりしたフルコースの晩餐、紅白歌合戦の衣装、マハラジャ、的なハースト城だったが、ここにたどりつくまで、そしてこのまわり、この先、ロスアンジェルスに近くなるまでなにもない。アメリカのほとんどの名所がそうだけど、そのまわりぐるりと発展するということはないようだ。地図をひろげて、選択は海岸線をとおってモントレー方面へ、来た道をもどって101号線へでて南下。海岸線も楽しいのは最初の10分ほどで、あとは左に海,右に山が延々とつづく。しかし,天気がいいし同じ海といってもサンタクルーズから南はドライブしたことがないので「じゃ、そういうことで」と私が先にいえばよかった。ガイドブックをよんでいた夫は「ジェームス ディーンは事故った場所,ここから割と近いよ」と。これは独り言ではなく、「あぁ,この機会をのがしたら私たちは一生この場所をおとずれることはないでしょう」という意味なのだ。26年も一緒にいると言葉の裏なんて表にはっきり書かれてるのとおなじなのさ。
アメリカの「ちかい距離」っていったいなんなのだ、と考えさせるような距離だったが、平日の午前中ということもあり車は少なく、わりと容易に目的地についた。
しかし、ここにも日本人が建てた「記念碑」以外なにもない。もう、そういうのにはなれてるが、日本ならそれがらみのお菓子とかポスターとか50年代風のダイナーをつくり「彼が生前好んでたべたピーチとカッテージチーズのサラダ」なんかがうりものになるんでしょう。
じゃ、あしたは御当地シリーズで「スタインベック」なんだろうか。サリーナス、ここから一時間もあればつくが。さすがに、あたりは一面ぶどう畑。



100マイル/時速=160キロ…スピード違反だよ、おとーさん。